2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧
腔腸動物と有櫛動物のうち、浮遊生活に適するクラゲ型の動物の通称。ハチクラゲ、ヒドロクラゲ、クシクラゲ類に分けられる。古事記に「・・・次に国稚く浮きし脂の如くして、海月なす漂へる時、葦牙の如く萌え騰る物によりて成れる神の名は、・・・」とのく…
漢字では、章魚とも表記する。軟体動物頭足綱のうち、八腕形目、コモリダコ目の総称。日本近海には、約40種いるという。マダコ、ミズダコ、イイダコなどはなじみ深い。チヒロダコ、クロダコなどのように数百から数千メートルの深海に棲む種類もいる。タコ…
キク科の多年草。日本に自生する種類に、カンサイタンポポ、エゾタンポポ、シロバナタンポポ などがあるが、古代中世の歌には詠われていない。日常に目にする種類は、帰化したセイヨウタンポポである。 たんぽぽや日はいつまでも大空に 中村汀女 たんぽぽの…
鎌倉の大町を歩いた。大巧寺、常栄寺、八雲神社、安養院、安国論寺、妙法寺 というルートである。そのむかし、日蓮が説法して歩いた場所。妙法寺の境内には、午前中ということもあって、訪問客は誰もいない。みどりの苔むした石段に朝の木洩れ陽が美しかった…
アヤメ科アヤメ属の常緑多年草。人家近くの森林周辺の木陰などの、やや湿ったところに群生する。中国渡来のものが野生化したという。漢字では、著莪、胡蝶花 射干 などと表記する。ただし、射干は、普通はヒオウギを意味するので、要注意。 胡蝶花(しやが)咲…
こでまりは、中国原産、バラ科の落葉低木。白色五弁の小花が寄り集まって咲き、鞠の形状をなす。 夕庭にこでまりの花咲きそめてそよゆれつつも暗みゆくなり 岡 麓 こでまりの白き花びら散る庭の昏れなずみつつ遠き街の音 相良義重 美容院を出で来し人が足と…
三寒四温の季節とは言うものの、今年は格別に気候が不順である。半袖で野球観戦していたかと思うと、翌日には雪が降ってオーバーを着こむ、といった調子。世界的にも、火山の噴火、大地震発生など、尋常ではない。地球温暖化の影響という尤もらしい解説が出…
姫女菀あるいは姫紫苑は、キク科ムカシヨモギ属の植物で二年草。同属のハルジオンと共に、春の道端でよく見かける。「姫」は「小さい」、「女菀」は「中国産の野草」を表す。ところが北米原産である。同類にハルジョオンがあり、見分けにくいが、茎の中心部…
朝刊のコラムで、竹の子の話題が出ていた。山椒和えの話など読んで、ああ、もうそんな時期かと手近な竹林を思い浮かべた結果、北鎌倉の明月院を訪ねてみることにした。大した竹林ではないが、例年、筍はよく見かけるからである。案の定、そこここに顔をのぞ…
辛夷やはくもくれんの花の時期は、とっくに過ぎているのに、紫木蓮(しもくれん)は今頃花を咲かせている。前にも述べたが、「もくれん」という場合には、通常、この紫木蓮を指す。 夕光(ゆふかげ)にあからさまなる木蓮の花びら厚し風たえしかば 佐藤佐太郎 …
世界には25000種の蘭があるという。地に生えたり樹上に生えたりと根は太く蘭菌が共生する。東洋蘭には、春蘭、寒蘭、海老根、熊谷草、紫蘭、鷺草、風蘭、名護蘭、石こく など。洋蘭には、カトレア、シンビジウム、デンドロビウム など。右の写真は、シ…
境内で毎月、第一日曜日と第四土曜日に開催されることになっているが、その日に雨が降ったりすると、順延になったりするようだ。その場合には、出店数が少なくなる。 骨董市の開催日には、旧東海道遊行寺坂の遊行寺入口に、赤い幟が数本立つので、バスに乗っ…
スミレ科スミレ属の多年草。日本を代表するスミレである。北海道から沖縄まで、ほぼ全国の山地に分布する。 万葉集には、菫(すみれ)を詠んだ歌が四首(うち一首は長歌)ある。短歌は次の三首。 春の野にすみれ摘みにと来しわれそ、野を懐かしみ 一夜(ひと…
本州、四国、九州の山地に自生する常緑樹。名は、馬が葉を食べれば苦しむという所からついた。多くの草食哺乳類は食べるのを避け、食べ残される。そのため、草食動物の多い地域では、この木が目立って多くなることがある。 来る道は 馬酔木花咲く日の曇りー…
そこここの桜の花が、春の嵐に会って散り始めた。雨を伴うので、花吹雪を見に出かける風情もない。晴天下の幽玄な花吹雪に出会ったのは、いつのことになるか? 記憶が薄れるほどの過去になってしまった。とある山中を歩いていた時、さしたる風もないのに、さ…
他の桜よりも遅れて重弁の花を咲かせるサトザクラである。ボタンザクラとも言う。 いにしへの奈良の都の八重桜けふここのへに匂ひぬるかな 伊勢大輔 白雲のたつたの山の八重ざくらいづれを花とわきて折りけむ 道命 君が娘(こ)は庭のかたへの八重桜散りしを拾…
キブシと読む。山地にはえるキブシ科の落葉低木。秋に球形の実が熟す。この実に含まれるタンニンが、黒色染料の五倍子(ぶし)の代用になるところからの命名。 立ちながらわれは衰ふ百千のなんばんきぶし萌ゆるをみれば 馬場あき子
バラ科の落葉低木。北海道から九州まで山野に自生し、万葉集にも詠まれている。八重咲きの品種もあり、これには実がならない。太田道灌に農家の娘が差しだした山吹がこの品種であった。娘はこの花を詠んだ後拾遺和歌集・兼明親王の歌「七重八重はなは咲けど…
衣笠山は、標高百三十四.二メートルの小高い山である。JR横須賀線の衣笠駅から、この山を経て、衣笠城址まで歩いた。このあたりの桜はみな山桜で、すでに花の盛りはすぎていた。小高い尾根に、石の小さな祠とその前に二つの小さな狐の人形が置いてあり、後…
ムクドリ科の留鳥。全国に分布する。公園、農耕地、河川敷、住宅地などに生息。リャーリャーキュルキュルとにぎやかに鳴く。顔の一部と腰、尾羽の先端が白くて目立つ。白頭翁とも言う。俳句では秋の季語。東京ディズニーランドやディズニーシーの構内には、…
もう頭にきた! ディズニーシーの中にあるホテルなのに、ディズニーシーを予約しているのに、入場に当たって宿泊客を並ばせて長時間待たせるのである。手荷物検査と切符のチェックにである。空港に設置の金属探知機でも導入すれば、スムーズに流れるのに、ま…
前回来たのは、ずいぶん前になるが夏休みの頃であった。最近のイベントの内容は、さすがディズニー!と感心するほどよくできている。特にびっくりしたのは、3D映像と座席の振動、足に当たる空気、顔に当たる水蒸気などの組み合わせによる、現実感であった…
江ノ島神社奥津宮には、力石のほかに亀石がある。表面に亀甲紋のあるこの石のサイズは、横:80cm、 縦:62cm、 高さ:15cm。重さは不明。解説板によると、鎌倉四名石の一つで、別名「蔵六石」いい、文化三年に弁秀堂なる人物が金光明最王教の写経と共…
この日、若宮大路段葛の桜並木は満開であった。正確に言うと段葛の桜並木のことである。段葛とは若宮大路のなかで、二の鳥居から鶴岡八幡宮までの車道より一段高い歩道をいう。鎌倉時代は作道と呼ばれていたらしい。その昔、雨が降ると若宮大路に土砂や水が…
朝刊に出ていたのだが、鶴ケ丘八幡宮の話によると、倒れた大銀杏の跡の根株には、百を越える新芽が出ているという。素晴らしい生命力ではないか。さっそく見に行った。簡単なデジカメでクローズアップして撮った画像にも、確かに小さな芽がいくつか見えた。…
西海子(さいかち)小路(こうじ)は、一直線に伸びて清々しく、武家屋敷のあった頃の町並みを思わせる。縦の小路には、案斎小路、狩野殿小路、諸白小路、天神小路、厩小路など、北條時代以来の横丁の名が残っている。かつて、谷崎潤一郎や三好達治など多くの文…
小田原城も桜の名所のひとつである。うかつであったが、象のウメ子が亡くなっていることを知った。なんと、昨年の九月十七日の未明に老衰で死んでいるのが発見されたという。昭和二十五年に小田原動物園に来園し、日本最高齢(推定62歳)の象として、有名で…
今年も見に行ってきた。この時期のわが恒例になっている。小田急線・箱根登山線の入生田駅から歩いて30分ほどのところ。紹太寺にある。樹齢三百二十年以上で樹高約十三メートル、幹回り四、七メートル。ただ、さすがに樹勢が衰えていて、定期的に回復治療…
びっくりした! というのが実感。日本全国の力石を調査して本にまとめている教授がおられるのだ。その人は、四日市大学経済学部の高島愼助先生。医学博士である。わがブログで力石を詠んでいたことに注目され、連絡頂いた。高島先生は、ご自身のブログ http:…
別宮(べっく)貞徳『日本語のリズム』を読んだ。以下に、興味ある部分を要約しておく。 *和歌のリズムの音符表現 音符をもってあらわされた和歌のリズムも、ある意味では大ざっぱな およその見当であり、決して数学的に割り切れるものではない。・・・ 日本…