2010-07-15 定家葛 キョウチクトウ科のつる性常緑低木。本州〜四国・九州地方の温暖な場所に分布する。名は、謡曲の「定家」に由来すると言われる。皇女・式子内親王を慕う歌人・藤原定家は、内親王が亡くなっても蔦葛になって彼女の墓石にまつわりついた。内親王の霊が、からみつかれる苦しさを旅の僧に訴えるという話。別名、マサキノカズラ。 み山にはあられふるらしと山なるまさきのかずら色づきにけり 古今集 歌人の定家葛といふ名すら時代移りし花の咲くかな 岡 麓 定家葛の盆の白花さきそめて帰りきまさむ人まつこころ 福田たの子 敢へて生きば強ひて歌はむ敗戦のその日を定家葛の花を 塚本邦雄