天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2005-09-01から1日間の記事一覧

お墓の中の携帯電話

あるともなき朝の風に狗尾(えのころ)草が、鉄路の傍でゆれて いる。虫のすだく声が地に染み込むように聞こえる。 電車を待ちながら、原民喜の小説「美しき死の岸に」を読んでいる。 全体が散文詩のような作品だが、「秋」より。 窓の下にすきとおった靄が…