天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2006-05-15から1日間の記事一覧

老境の歌(4)

高松秀明さんの歌集『旅立ちて、今』より、老境というにふさわしい歌を挙げよう。 眼鏡などかけなくていい眼底は仏いだけるうす闇を持つ 紅葉に心さそはれここらあたり他界ならむと岩に胡坐す 障子はり紅葉一葉止めおくにその葉脈もかすむ眼となる 目つむれ…