天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2008-09-18から1日間の記事一覧

白秋の『雲母集』(6)

富獄三十六景 北斎の天をうつ波なだれ落ちたちまち不二は 消えてけるかも 固有名詞「北斎」を入れた歌として、『雲母集』には他に次の二首がある。 北斎の蓑と笠とが時をりに投網ひろぐるふる雨の中 とま舟の苫はねのけて北斎の翁(おぢ)が顔出す秋の夕ぐれ…