天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2010-12-27から1日間の記事一覧

鑑賞の文学 ―俳句篇(8)―

此秋は何で年よる雲に鳥 芭蕉「笈日記」 [山口誓子]今年の秋は何故にこのように年老いたのであろうか。空には雲がいて、そこを鳥が渡っている。その鳥の渡るのを見ると、ひとしお自分の老いがかえりみられるのである。「雲に鳥」とは煮つまった言葉である…