天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2011-01-06から1日間の記事一覧

鑑賞の文学 ―俳句篇(9)―

元日や手を洗ひをる夕ごころ 芥川龍之介『澄江堂句集』 [山本健吉]大正十年作。・・・元日を常に意識の上での標識として、年の瀬は過ぎて行ったのであるが、その元日もたちまち夕べとなってしまったのである。そのような微かな哀愁が、この句を陰翳深いも…