天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2011-02-25から1日間の記事一覧

鑑賞の文学 ―俳句篇(13)―

降る雪や明治は遠くなりにけり 中村草田男『長子』 [山本健吉]彼ははじめ「雪は降り」と置いて意に満たないまま推敲の結果このような上五にきまった。その時謡曲『鉢の木』の有名な「ああ降ったる雪かな」という文句が働きかけている。この「降る雪や」に…