天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2011-05-30から1日間の記事一覧

鑑賞の文学 ―短歌篇(17)―

森くらくからまる網を逃れのがれひとつまぼろしの 吾の黒豹 近藤芳美『黒豹』 [吉田 漱]「森くらくからまる網」は、いまもにがく作者にまつわりつく青年期として戦中の暗い体験。「吾の黒豹」は、また作者の兵たりし日々のことであろうか。その記憶ばかり…