天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2012-11-13から1日間の記事一覧

鑑賞の文学―詩 篇(6)―

島崎藤村の「初恋」は、日本浪漫派の代表的な詩集『若菜集』にある七五調の四連詩である。よく知られた初めの一連を次に引く。 まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花櫛の 花ある君と思ひけり ここまで読むと、同じ七五調の大伴家持の…