天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2016-07-14から1日間の記事一覧

月のうた(9)

竹山広の「月の夜の一対の椅子」の歌の鑑賞は、以下のようにしたい。 月光の下に、かつて妻とふたりで腰かけた二脚の椅子が置かれている。妻に先立たれた作者は、魂の抜け殻のように、つまり死者に等しい存在として、一つの椅子に座っているところを想像した…