天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2018-03-18から1日間の記事一覧

甲斐の谺(12/13)

(2)同一季語の句の響き合い(続き) 老鶏(らうけい)の蟇ぶらさげて歩くかな 蛇笏『山響集』 裏返る蟇の屍に青嶺聳(た)つ 龍太『今昔』 老いた鶏が嘴に蟇を咥えて歩いている。咥えなおそうとして地面に落した。腹を見せて裏返った蟇の屍の向うに夏の青い嶺…