天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2018-07-14から1日間の記事一覧

幻想の父(4/12)

■次に父の趣味、嗜好に関わる歌。 禁断の煙草に酔へば幻の琥珀色なす父のなかゆび 『驟雨修辞学』 結核を患った塚本にとって煙草は禁断であったはずが、あえて吸った時、煙草をよく吸った父の脂(やに)に染まった中指を幻想したのだ。 父はひそかに聖母の白…