天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2018-07-20から1日間の記事一覧

幻想の父(10/12)

■自分が父になった場合はどうか。 父となりて父を憶へば麒麟手(きりんで)の鉢をあふるる十月の水 『天變の書』 麒麟手の鉢とは、首の細長い鉢であろう。そこに十月の水があふれる。自分が子を持って父のことを想う複雑な気持を象徴した下句である。この父と…