天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2019-09-28から1日間の記事一覧

果物のうたー桃(3/3)

生きのびる心地に一つの桃を食むわがふるさとの愛はむに似て 大野とくよ かなしみのみづみづとせる切口をさらし合ひたり桃とわれとは 築地正子 桃の皮を爪たててむく 憂鬱を ひとさしゆびと親指で剥(は)ぐ 沖 ななも 廃村を告げる活字に桃の皮ふれればにじみ…