天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2020-05-04から1日間の記事一覧

母を詠む(3/12)

死に近き母に添寝のしんしんと遠田(とほた)のかはず天(てん)に聞ゆる 斎藤茂吉 春ふかし山には山の花咲きぬ人うらわかき母とはなりて 前田夕暮 日は稍々(やや)にかたむきそめぬ遠木立烟(けぶ)れり母の脈たへし時 前田夕暮 われを恨み罵(ののし)りしはてに噤(…