天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2021-06-10から1日間の記事一覧

呪われた従軍歌集(10/10)

以上を要するに、小泉苳三は歌論を時流に整合させようと苦心し た。彼の「現実的新抒情主義」は、『山西前線』の最後、「聖戦」と いう次の一連五首に結実していると思われる。 つはものが生命衂(ちぬ)れる大陸の山河の上に月青く照る 大陸の野に山に生命過…