天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2021-12-16から1日間の記事一覧

兄、弟を詠む(3/8)

この国の忌日つらなる八月になほ忘らえぬ死者よわが兄 水沢遥子 三月ほど逢はねば兄はささいなる用事をもちて職場訪ひくる 井上菅子 抽き出しの奥に残されいたりけり兄の春本酢の匂いして 浜名理香 兄の書きし日記を元に書かれたり太宰治の「パンドラの匣」 …