天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2022-01-09から1日間の記事一覧

わが歌集からー母(2/2)

見送る(二) 八首 うつろへる視線の前に顔出して話しかくればわが子と識りぬ 皺多くシミ浮き出でし母の手を擦りつつ妻は話しかけゐつ 「また来るね」と声をかくれば探すごと視線泳がせはつか頷く 死化粧に見苦しくなき母の顔柩にあれば心やすらぐ ひつそり…