天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

2022-02-24から1日間の記事一覧

わが歌集からー樹木(2/11)

張り出だす根のたくましき辛夷の木風に光れる和毛(にこげ)の蕾 硫黄ガスにはかに臭ふ冬木立ヒメシャラ赤き肌をさらせる 弥生いまだ寒き日あるを待ちきれず長興山の桜訪ひにき 誰か言ふ枝垂桜はタランチュラ白き毛深き手足張りたる くれなゐの蕾ふくらむ桜木…