天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ポアンカレ予想

きのこ

 数学や物理の難問・大問題が解かれた経緯を読むと血湧き肉踊る思いがする。「フェルマーの最終定理」の場合がそうであった。今度、『ポアンカレ予想を解いた数学者』ドナル・オシア著、糸川洋訳(日経BP社)を、インターネットで取り寄せた。先日、NHKスペシャルで放映していたのだが、退屈で途中居眠りをしてしまった。もっと基本から解説してもらわないと理解できない。というのが購入の背景である。


ポアンカレ予想(1904年に提出)とは
「 多様体上のあらゆる閉じたループを1点に縮める
  ことのできるすべてのコンパクトな3次元多様体
  は、3次元球面と位相的に同じである。 」


えらい難しいことを言っているようでもあり、当たり前じゃないの、といいたくなるような単純な予想である。だが、これを証明するのに一生を賭けて失敗した数学者が何人もいた。世紀の難問である。
 これを2003年に、ペレルマンという大変人の数学者が解いたのである。この人は、数学会のノーベル賞といわれるフィールズ賞を辞退し数学会から身を引き、行方不明にちかい状態という。実家で母親の年金で生活しているとか。ちなみに彼は数学教師であった母から英才教育を受けた。16歳という史上最年少で国際数学オリンピックに出場し、全問満点で金メダルを獲得した。1966年生まれなので、現在41歳。
証明の内容をたどっているのだが、曲面を変形したり貼付けたりと、なんとも複雑。