天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

紫式部

円覚寺にて

 クマツヅラ科の落葉低木。十、十一月に紫色の珠実をびっしりつける。白い珠実の白式部もある。



  水漬くまで紫式部の珠垂れて野ねこ遊べる
  しばらくの間は        福田たの子
                       
  家々の門に照る実も似つかはし紫式部
  洛東の道           小市巳世司
                       
  雨気づく細き坂をば鉢物の紫式部とくだりてゆかむ
                 黒崎善四郎