キンポウゲ科の多年草。日当りのよい草地にはえる。漢字で毛莨、金鳳花などを当てる。葉の形からウマノアシガタとも。
手捕りたる鮒の荒息きんぽうげ 岸風三楼
金鳳花ひとり下校の男の子 辻田克己
きんぽうげ山雨ぱらりと降つて晴れ 岡田日郎
温かに洋傘(かさ)の尖(さき)もてうち散らす毛莨こそ春は
かなしき 北原白秋
ふるさとの土堤に咲きつづく金鳳花ただみるのみに心はふるふ
北見志保子
きんぽうげ、むらむら黄なり。風のむた その花ゆらぐ。
いろひ かげろひ 釈 迢空
きんぽうげ黄にむれつづく田の道がひくくなりきて小川に
そへる 熊谷武至
胸に庭もつ人とゆくきんぽうげきらきらひらく天文台を
佐藤弓生