天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

豌豆

大船フラワーセンターにて

 西アジアから南欧原産のマメ科の野菜。日本の主産地は北海道。さやの柔らかいサヤエンドウとさやの硬いムキエンドウがある。夏の季語で、傍題に莢豌豆、絹莢、グリンピース がある。


     ひとづまにゑんどうやはらかく煮えぬ  桂 信子
     豌豆や子がそつと出す通知表      野中亮介


  来む夏はわが手につくり花を見む莢豌豆の莢のたべごろ
                       岡 麓
  発展橋にかからん道の両側に畑つくりしてゑんどうの花
                     醍醐志万子
  ゑんどうの畑に明るい月夜なり白い花たち豆になりゆく
                      河野裕子
  新墓(にひはか)の母に会ふべく山裾のゑんどうの白き花
  見つつ行く               高野公彦


  今の世に濃きむらさきの莢を垂るツタンカーメン
  ゑんどう豆は