天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

太陽

NHKテレビ放映の画像から

 驚いたことに太陽の半径あるいは直径の正確な値は未だ計測されていないという。金環日食の際に、ベイリー・ビーズと月観測衛星「かぐや」による精密な月の山谷の高さ・深さから、太陽の半径を測ることができるらしい。その結果がNHKのニュースで報じられた。太陽の直径は、1,392,020kmになったという。アメリカのNASAでさえ成し得なかった成果であると研究者が誇らしげに話していた。


  油澱む水のおもてに浮びたる卵白の太陽をわれはまたぎつ
                      葛原妙子
  失へる時かへるなしけぶる空ふかくさびしく太陽わたる
                      加藤克己
  病む地球 ささつてにがき裸木々 黄いろい太陽どろんとおちる
                      加藤克己
  太陽のひかりあびてもわたくしは まだくらやみに立ちつくすなり
                      高瀬一誌
  生まれこしことのうれしさ太陽に向かひて泳ぐひれ透けるまで
                      熊岡悠子
  越後平野おほひつくせる雪雲にアルミ貨ほどの太陽ひかる
                      田宮朋子