天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

駱駝

つがる(野毛山動物園にて)

 偶蹄目ラクダ科ラクダ属2種の哺乳類の総称。まぶたは二重、鼻孔も自由に開閉できて砂塵を防ぐことができる。背の瘤は脂肪の貯蔵所で、食物をとらないと瘤は縮小する。ヒトコブラクダは野生種ではなく、北アフリカ、北西アジアなどで飼われる。フタコブラクダはモンゴル原産で、アフガニスタンから中国にかけて飼われている。


  土の彼方土夕映えてひろみなす静けさのなか駝群(だぐん)
  いりゆく               香川 進


  雨の中に立ちてにれがむ駱駝らのあらはに白き口腔は見ゆ
                     三國玲子
  けものながら眼(まなこ)をそらす老駱駝おなじ男をまた
  振りおとし            久保田フミエ


  青森の観光園に生れしとふフタコブラクダ名前はつがる
  人間にすれば百歳越ゆるといふ駱駝つがるは今日をにれがむ