天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

断層

鎌倉の山中にて

 広辞苑では、「地層や岩石に割れ目を生じ、これに沿って両側が互いにずれている現象」と説明されている。最近特に原発の安全性を検証するのに活断層が敷地内にあるかどうかがしきりに議論されている。活断層とは、過去百万年ほどの間にずれたことのある断層で、将来もずれる可能性のある活動中の断層のことである。地震の予知上重要なのだが、その判定は容易でない。


  砂売りて生くる寂しさ山腹に木の根あらはな断層
  が見ゆ              江流馬三郎


  日の照らす赤黒き火口の断層面ありのままにして
  我を拒絶す             葛原 繁