天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

スキー(1)

NHK・BSテレビ画面から

 古くから積雪地に住む人々は、雪上滑走のための用具を持っていた。それぞれの地域で、用途によって各種の改良が加えられたと思われる。スポーツとしてのスキーが現れるのは、19世紀になってからであった。ノルウェーテレマーク地方で、ジャンプをしたりターンしたりする技術を競うことが始まったという。1877年には、ジャンプと距離を競う競技会が、ノルウェーで開催されている。今日のスキー技術を集大成したのは、オーストリアのクルッケンハウザーである。1956年に「オーストリア・スキー教程が完成した。
 日本には1890年代に近代スキーが導入された。1908年に、東北帝国大学農科大学のハスンス・コラー講師が、札幌で2本杖スキーを学生に紹介。1911年には、オーストリア陸軍のレルヒが新潟県高田の歩兵軍隊で指導したという。以下に小泉苳三の歌を四首あげる。


  赤倉のすろうぷをさしてのぼりゆくすきいやあの群陸続(りく
  ぞく)として                小泉苳三


  すきい服の少女(をとめ)まじりて華やかなり池の平(たひら)は
  吹雪に霧(きら)ふ


  すろうぷを走り来(きた)りしすきいやあ窮(きはま)らむとして
  身をひるがへす


  妙高の麓の原を滑走する人はるかなり雪けぶりあげて