天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

最上川

NHK・BSテレビ画面から

 山形県を貫いて流れる全長210kmの一級河川。源流は福島県境の吾妻山北部に発する松川。途中で、鬼面川、梓川、白川、野川などを合せて流れ、酒田で日本海に注ぐ。古くから歌枕として知られる。斎藤茂吉の有名な歌があるが、以前にも取り上げたので、今回は省略。


  最上川春日かへして平かにデルタの雪は昨夜(よべ)ふりにけむ
                      結城哀草果
  最上川のにごりにそそぐ支流ひとつ深々と岸の雪をうがてる
                      五味保義
  みちのくの秋陽霧らへる最上川茂吉は老いてほほ笑まざりき
                      馬場あき子
  最上川の岸をゆきつつ思はぬに入日まともに反(かへ)る瀬に出づ
                      高橋宗伸