天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

モーツアルト

モーツアルトの肖像画

 オーストリアザルツブルクに生まれる。5歳にして最初の作曲を行う。35歳でオペラ『魔笛』初演、死去。死因は、「リウマチ熱」であったという(1756年1月27日 - 1791年12月5日)。生涯の作曲数は900曲を越える。ハイドンベートーヴェンと並んでウィーン古典派三大巨匠の一人。英国の大英図書館に保存されている自作作品目録の構成には、大いに刺激を受ける。


  唐突に声よみがへりモーツアルトK(ケツヘル)466を思へり
                    黒木三千代
  ゆふさりのひかりのやうな電話帳たづさへ来たりモーツ
  アルトは               永井陽子


  モーツアルトの楽切れば時雨 わが耳にアシュケナージ
  いつも速すぎる           尾崎左永子


  すれ違う少年らみなモーツアルトの裔かと思うウィーン早春
                     近藤総子
  こんなにも母を悼みてモーツアルトの幻想曲に休符は点る
                     飯沼鮎子
  濁りたる心の海に白き船浮かぶる如くモーツアルト弾く
                     上田洋子