鸚鵡(オウム)(2)
オウムの分布はインコに比べると限定されており、自然界での生息域はオーストラレーシア(オーストラリア大陸・ニュージーランド北島・ニュージーランド南島・ニューギニア島およびその近海の諸島を指す地域)に限られている。オウムは一雄一雌で繁殖を行い、長年にわたって同じつがいで過ごす。オウムは好奇心の強い鳥で、嘴で道具を操り、学習能力も高い。仲間同士で協力し合うことも知られている。
街角にもの言ふ鸚鵡とみつめ合ふ寂しく充ちてわが私生活
島田修二
地下デパートのゆきどまりに鸚鵡みじろがず人寄ればわづかに
目開けまた閉づ 蒔田さくら子
わがつぶやきを諳(そら)んずる鸚鵡の急死をよろこびとせよ
高瀬一誌
ウオレスがロンボク島に見しといふ白きオウムを思ひてゐたり
大河原マス美
故・高瀬一誌さんの歌は、特徴がよく現れている。三句目の無い歌が多いが、ここでは初句が無く、七・五・七・七の形。