天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ストック

大船フラワーセンターにて

 地中海沿岸原産のアブラナ科一年草ギリシャ時代から栽培。古代ギリシャやローマ時代では薬草として利用されていた。短歌では紫羅欄花(あらせいとう)という名の方がよく詠まれる。花言葉は「未来を見つめる、努力、思いやり」。


  きれいでしょう、ねえ見て見てと吾に咲くアラセイトウ
  花嫌いなり                岡部桂一郎


  あらせいとう光なき陽を映しつつ咲きつぐあした子は離れゆく
                       馬渕美奈子
  照りかげる天からこぼれおちて来て紫羅欄花(あらせいとう)の
  はなに雨降る                加藤克巳


  供へよと亡き子に給びたるあらせいとう抱ける胸にたまさか匂ふ
                        石川勝利