天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

アイヌ

NHK「歴史秘話ヒストリア」の映像から

 古くは日本列島北部、北海道、サハリン、千島列島などに住んでいた民族。現代は、日本とロシアに住む。「アイヌ」は「人」の意味。アイヌも和人も、縄文人を祖先とするが、和人は弥生時代に大陸からの渡来人と混血が進んだが、アイヌは混血が進まず縄文人が進化したと考えられる。


  アイヌの子波脚追ひて遊ぶなりをさなきもののこころは
  愛(かな)し             小田観蛍


  森ゆけば酒(さか)息(いき)すなる白髪の蝦夷に逢ひぬ
  月の光に              石川啄木


  北蝦夷の古きアイヌのたたかひの矢の根など愛す少年なりき
                    斎藤 史
  姥(うば)百合の根を食べて夏を越えたりしアイヌ
  唇(くち)は素黒かりけむ       葛原妙子


  アイヌ墓地青笹むらにきりぎりす鳴かしてありきしきり
  鳴くこゑ              野原水嶺


  アイヌの血継げるか我も濃き髭を撫でつつ歌ふ古事記の歌を
                    檪原 聡
  北の海有珠(うず)のアイヌと世に生(あ)れしやまとうた人
  バチェラー八重子         佐佐木信綱