天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

Shohei Ohtani(7)

投手復帰初戦

テキサスのミニッツメイドパークにおいて、エンジェルスとアストロズの四連戦が行われた。四戦目に大谷は投手として復帰登板した。残念ながら3回無死一塁から2ランを打たれ、次打者を二ゴロに打ち取ったところで交代。49球を投げて2安打2奪三振、与えた四球は2つという内容だった。中継ぎの田沢もホームランを打たれ、大谷に負けがついた。現状で4勝2敗。
1イニング目の平均球速は百五十五キロ、最速は百五十九・八キロであり、敵のコール投手に引けを取らなかった。二イニング目の途中から球速が10〜20キロも目に見えて落ち、ツーランホームランを打たれた。球速の急落の背後に、右肘靭帯のあらたな傷のあることが翌日に判明する。


  復帰せし投手大谷の投球をバーランダーはにこやかに見る
  大谷の復帰後初の登板の平均球速百五十五キロ
  全米に放映さるる大谷の復帰登板息つめて見る
  百年にひとりと言へる二刀流ベーブ・ルース大谷翔平
  大谷の初回はヒット、フォアボールされど失点なくて過ぎたり
  テキサスのミニッツメイド球場は投手大谷のコールに湧きぬ
  アストロズの攻撃なれど観客は静かに投手大谷を見る
  相棒でありしキャッチャーのマルドナルド打席に立ちて大谷に笑む
  最速の百五十九・八キロ出で溜息もるる敵地球場
  ワンバウンドしたる打球に素手のばし指にふれしを皆心配す
  2イニング途中から球速落ちにけり故障の跡をみなが気遣ふ
  大谷に無理をさせじと3イニング途中まできて交代させぬ
  復帰後の初登板は3イニング、ツーランホームランに終はりぬ
  大谷の降板の後球場はいつものやうに騒がしくなる
  中継ぎの投手田沢はホームラン打たれて失点増やしてゐたり
  メイジャーに上がりてすぐの中継ぎに失敗したる田沢悔しも
  失点の帳消しならず大谷は復帰後初の負けを喫せり