天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

久里浜・花の国

ゴジラ

       バスがゆく尻こすり坂蝉しぐれ
       片蔭に若き白猫身ごもれる
       夏帽子ゴジラの胎に入りゆけり
       秋風やゴジラの胎をくぐり抜け



   太陽の衰へすすむ八月の風に吹かるるキバナコスモス
   丈ひくき苗に咲き初むコスモスの花にやさしき谷戸の風ふく
   熱き日を今年も耐へて咆哮す高圧線の下にゴジラ
   ラベンダー一茎折りて香をかげば猫が見てをり松の木陰に
   沿道のマリーゴールド、ラベンダー人待ち顔に今さかりなる
   陽の下にバス待つ人のまぶしめるキバナコスモス久里浜の花
   買ひきたる掘り立て仕込み「美(うま)し里」芋焼酎
   オンザロック