天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

田植草紙

 『山家鳥虫歌』岩波書店新日本古典文学大系」のうちの『田植草紙』をなんとかリズムつかんで読みたいと思うのだが、『山家鳥虫歌』と違って七音や五音の組み合わせで無いので、まことに難しい。それで歌謡の通史から学ぶべしと、またまたインターネットで『日本の歌謡』(双文社出版)という本を購入して読み始めた。だが、この本にはあまりリズムや韻律のことが書かれていない。
 実は、わが生まれ故郷の現広島県高田郡高宮町で、幼い頃祖母に連れられて田楽、はやし田を見たことを覚えている。いにしえの中国山地に伝わる田植歌をまとめたものが『田植草紙』なのだ。
早乙女姿のはでやかな衣装のみが記憶にあるが、音楽のリズムがまるで思い出せない。文字だけでリズムを把握するのは無理なのだ。文字になっていない歌の間や合の手が入って初めて心地よいリズムが理解できるのであろう。