天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

七五三

亜米利加背高泡立草

 今日の「産経俳壇」・小沢實選に次の句が入っていた。
      黒猫が毛玉吐き出す残暑かな

昨夜来の雨が止まないが、明日の湘南ライナーの切符を買いに出たついでに、相模線の宮山駅まで足を伸ばし、寒川神社に行く。十月の手水舎奉掲として、明治天皇の次の御製が書かれてある。
 ちはやぶる 神のまもりに よりてこそ わが葦原の
 くにはやすけれ
漢字が少ない表記にするとより大らかさが感じられる。
今は七五三と結婚式の時節である。少々の雨なら決行するしかない。

        七五三拝殿前にVサイン
        寒川の小雨に濡るる七五三
        七五三雨を気にせる裾袂
        そこここにVサイン出す七五三
        一族や縄の下なる七五三
        アンテナに止まりて猛る鵙孤高
        秋雨や新婚乗する人力車       
   川縁に陽気に咲ける泡立草ニューオーリンズにジャズ
   よみがへる


   袈裟懸けにひび割れしたるいしぶみを見上げて若き
   招霊(をがたま)の木は


   小雨つき走り出したる人力車拝殿前に新婚のせて
   目久尻川水面の上をさかのぼる橋くぐり來し一羽白鷺