天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

湯豆腐

 今夜は大山豆腐の湯豆腐ということで、月桂冠を熱燗にして酌みつつこれを書いている。NHKのクローズアップ現代では、「故郷が消える」というテーマで、廃れゆく集落の映像を流している。耕作を放棄した棚田では、野鼠が繁殖し地すべりをうながす。わが故郷の中国山地もこの例にもれない。生活費を容易に稼げない集落に若者は定着しない。経済の基本原理なのだが、NPOとかがいろいろアイディアを出してネットワークづくりを試みている。それが現状維持ではとうてい持ちこたえられない。こうした村落にいても在宅勤務ができる電子社会の実現が望まれる。ちょっと酔いが回って論理がこころもとないのでやめる。


        大銀杏色うしなひて散りにけり
        相撲場けやき落葉のうづたかく
        生徒らの声にききいる日向ぼこ
        湯豆腐にささくれごころ納まりぬ