天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

任地からの便り

 連休があったので忘れていたが、昼休みに靖国神社に行って五月の拝殿社頭掲示のパンフレットをもらってきた。明治四十年の明治天皇御製が初めに書かれている。
    あさなあさな みおやの神に いのるかな 
    わが国民を 守りたまへと


任地からの便りという表題であるが、これが遺書になったのであろう。

  任地では朝晩非常に涼しくて時には寒いくらゐと書けり
  「私も益々太り、上半身真黒です」と任地の便り
  常会や例祭の折によろしくと父に頼めり海軍大尉
  子供には元気で勉強なさいと言ふ付け足すごとく末筆にあり
  任地では至極元気に居りしかど沖縄方面にて戦死せり
  外国語学校出でて飛行隊海軍大尉の生二十四年