天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

信長の理想

安土駅前の信長像

 『信長の夢「安土城」発掘』(NHK出版)を読み終わった。久しぶりに知的でスリリングな本に出会った。従来の信長に関する通念を打ち破るドキュメントである。時代が違うとはいえ、日本の政治・自治体の理想像を考える上で、大いに参考になるような気がする。その場合、民主主義の弱点をどう克服するかが課題だが、世界をリードしている日本の優秀な民間企業の合理的精神を取り入れれば、解決できそうである。
 ついでに政治家について感じたことだが、親の後をついで政治家になることはやめてほしい。先ずは社会に出て、実務経験をしっかりと身につけ、政治の歴史・理想を学んでから、議員に立候補してほしい。そうでないと革新はとうてい不可能と思う。
 と、まあ、こうした現状批判もしたくなるような内容の本であった。
 専門的になるが、内藤 昌著『復元安土城』(講談社学術文庫)、『完訳フロイス日本史』(中公文庫)も届いたので、いずれ時間を見て読んでみよう。