天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

春節

横浜関帝廟

 横浜中華街は、朝陽門、天長門朱雀門、玄武門、善隣門、延平門、地久門 など七つの門で囲まれている。今は中国旧暦の正月、二月十八日が元旦に相当する春節であった。関帝廟には特に人が集まる。
 横浜関帝廟の創めは、1862年頃に一人の中国人が関羽の木像を現在の地に祭ったところにあるらしい。関東大震災、第二次大戦の空襲、不審火などで何度も壊滅的な被害を受けたが、再興され現在に至った。主神は関聖帝君で、商売繁盛にご利益がある。他に、玉皇上帝、地母娘娘(ちぼにゃんにゃん)、観音菩薩、福徳正神などを祭る。
 広東料理の萬珍楼に入って昼食をとった。紹興酒を飲みながら鮑、麺、野菜など。薄味なのでかなりの量を食べてしまった。


      春節や龍が群なす関帝廟
      春節の青き空あり関帝廟
      春節や萬珍楼に鮑食ぶ
      春節や青梗菜(ちんげんさい)のシャキシャキと
      甕出しの老酒に春寿げり
      うららかや饅頭を買ふ人の列


  線香の太きを買ひて入りにけり龍渦巻ける関帝廟
  ご利益は除災・健康ゆく末を地母娘娘に託したりけり
  ご利益は国泰平安 日出づる国にも祀る玉皇上帝
  春節を祝ひて集ふ中華街白磁一壺の老酒を酌む