天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

豊川稲荷

豊川稲荷の門

 京都の伏見稲荷、佐賀の祐徳稲荷と並んでわが国三大稲荷のひとつ。年間の参拝者は数百万人というから凄まじい。曹洞宗・豊川閣妙厳寺の境内に鎮守として祀られた豊川吁枳尼真天(とよかわだきにしんてん)の通称で、室町時代の開創と伝える。本殿には千手観音と吁枳尼真天を祭る。江戸時代以降、商売繁盛、家内安全、福徳開運 などを祈願した。千本幟が立ち並ぶ境内の道筋は壮観である。
 本殿は、総欅造り、妻入二重屋根三方向拝の型をとる。内部は内陣般若殿、施主殿に区画され内陣に「豊川吁枳尼真天」を祭る。その厨子は、名工・諏訪和四郎の作で屋根の瓦に至るまで朱漆塗りで精巧に彫刻を配し稀に見る巧緻精麗な出来栄えは拝観者の賛嘆するところである。両脇祭壇には、毘沙門天、聖観世音菩薩など諸仏・諸菩薩が安置されている。


  老人のガイドが開く色刷りの豊川吁枳尼真天の像
  金釘流 豊川吁枳尼真天の幟に書ける「鈴木一朗