天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

凌霄の花

のうぜんかづら

 凌霄はノウゼンカズラ科の蔓性落葉樹で中国原産。夏の季語。だいぶ以前のことになるが、浜離宮恩賜公園ノウゼンカズラの群落に出会った。昼間なのに大夕焼けを見ている感じがしたものである。




      古廂のうぜんかづらは夜空もつ   加藤楸邨
      凌霄は妻恋ふ真昼のシャンデリヤ  中村草田男


  虻は飛ぶ、遠いかづちの音ひびく真昼の窓の凌霄花
  (のうぜんかづら)            佐佐木信綱