天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

コーラス

マリーゴールド

 横浜桜木町にある県立音楽堂に、地域のコーラスグループが開催したチャリティコーラスを聴きにいった。聴衆もコーラスメンバーもほとんどが老人・熟女。しかも女性が圧倒的に多い。どうも居心地悪い。おまけに最初にラテン語のミサ曲コーラスを五十分。他の曲もほとんどがなじみの無いものであり、尻が痛くなった。

  
  ラテン語のミサのコーラス五十分秋の夜長をがまんして聴く
  聴衆は老人ばかり咳やまず「聖セシリア ミサ」のコーラス
  高らかに信仰宣言唄ひあげしずかに終る平和の賛歌
  メゾソプラノ、ソプラノ、アルト コーラスは老女ばかりの声
  はなやげり


  あでやかなソプラノ二人前にして地味に着飾る老女コーラス
  長き夜の秋を忘るる早春譜音楽堂に老人つどふ


[注]聖セシリア
   キリスト教の聖人。父の意志により、結婚したが、彼女は
   神のために生涯貞潔を守ったという。神を賛美する
   のに楽器を奏でながら歌った。カトリックにおいては音楽家
   盲人の守護聖人とされる。聖セシリアの祝日のミサ曲は、
   パーセルアレッサンドロ・スカルラッティヘンデル
   グノー、パリーなどが作曲している。