天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

ある日江ノ島

ビーナスと弁財天

 朝9時過ぎからMLB放映を見た。レッドソックスの松坂にラストチャンスが残された。今までことごとく負けているので、とてつもないプレッシャがかかってくるはず。ワールドシリーズ進出のためのインディアンズとの最終戦でも負けたら、アメリカでは再起できないのではないか。そんな思いを振り払うべく散歩に出た。膨大な金を稼いでいるのだから、心配など笑止千万なのだ。
 秋晴天の日曜日ともなれば、江ノ島は人出でごったがえす。観光客というよりは、地元の藤沢や鎌倉、横浜あたりから家族連れでくる。かくいう私もその内の一人。もはや見慣れたところばかりなので、歩き回る気力はない。海岸に座って釣りを見たり、沖行くヨットをぼんやりながめて過ごす。やはり松坂のことが頭を離れない。


  子供らと父兄集へる秋の日のドラゴンボートレースの河口
  釣り上げし雑魚の四、五尾が浮びたるバケツの水によどむ
  秋の陽


  満ち潮に磯ひきあぐる釣り人のかなたかすめる大島の影
  裏小屋の生簀の魚貝とり出だし刺身にしたり秋の江ノ島
  売れる店売れざる店ととなりあひ生しらす売る片瀬江ノ島
  大山の峰かすみたる山並みに今日は見えざる冠雪の不二
  葉山から江ノ島沖を折り返すヨットの群の白帆かげろふ


[追伸]11対2 でレッドソックスがインディアンズに大勝した!!
    よかった!!松坂の失点が2だが、岡島、パペルボンとつなぎ、
    打線の爆発で勝った。後は、ワールドシリーズで登板し、
    勝ち投手になり、レッドソックスが優勝すれば、松坂の米国
    での評価は確定するだろう。