天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

照ケ崎

大磯・照ケ崎

 岬や崎が付いた地名なのに、実態としての地形が見当たらないということがたまにある。近代国家になって以降、大規模な土木工事が実施されて地形が変形してしまったのだろう。神奈川県大磯町の照ケ崎もそのようなところに思える。ここはわが国海水浴場の発祥の地であり、アオバトの飛来地として知られる。このことは以前に紹介した。



  波音に闇ふかくなる照ケ崎烏賊釣舟のいさり火が見ゆ
  新しき漁港ハイウエイできたれば地名のみなる岬なりけり
  青鳩の飛来を待てる照ケ崎松本順の謝恩碑が立つ
  海水を浴びて保養の照ケ崎青鳩きたり海水を飲む
  今の時期カタクチイワシ釣れるらし鱗ちらせるアイスボックス
  そのかみの大磯宿の高札場黄いろの朝鮮あさがほが垂る