天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

海豚

江ノ島水族館にて

 イルカ。クジラ目歯鯨類の小型のもの。5m以上をクジラ、それ以下をイルカとして区別することがある。



  霧のためおもく濁れる海をやぶり背をひからせて
  海豚むれ飛ぶ           石槫千亦
                      
  我が船をきほひ追ひ来るいるかの群ほどへて見れば
  なほし追ひ来る          川田 順
                      
  はろばろに 浮きて来向ふ海豚のむれ。委(つば)ら
  細(つば)らに 向きをかへたり  釈 迢空
                      
  さむざむと世紀末に居れば見ゆ海豚寂(しづ)かに火を
  くぐるところ           岡井 隆
                      
  イルカ飛ぶジャック・ナイフの瞬間もあっけなし吾は吾に
  永遠(とわ)に遠きや       佐佐木幸綱