印刷技術が出て来るまでは、粘土板、パピルス、木片、竹片、羊皮などに絵や文字が彫られたり書かれた。羊皮や紙にしても現在の装丁方法が出て来るまでは、巻物、折り物などの形態であった。
いつか是非
出さんと思ふ本のこと
表紙のことなど
妻に語れる 石川啄木
こまごまと日記の中に恋ふるごと読みたき本を書きつらねける
植松寿樹
ふところに本をかくして今日もまた、真昼の街を車ひきけり
渡辺順三
包装紙匂へる本の手に重し日本に永く平和つづけよ
田谷 鋭
空には本それをめくらんためにのみ雲雀もにがき心を通る
寺山修司