天野 翔のうた日記

俳句はユーモアを基本に自然の機微を、短歌は宇宙の不思議と生命の哀しさを詠いたい。

わが寝室のシンビジュウム

 世界には25000種の蘭があるという。地に生えたり樹上に生えたりと根は太く蘭菌が共生する。東洋蘭には、春蘭、寒蘭、海老根、熊谷草、紫蘭、鷺草、風蘭、名護蘭、石こく など。洋蘭には、カトレア、シンビジウムデンドロビウム など。右の写真は、シンビジウムだが、それにも70種類ある。以下の歌で、種類がはっきりしているのは、土屋文明のみ。後は、どのような種類の蘭か、イメージし難い。


  蘭が欲しい面(つら)してゐれば天降(あも)るごと君が持ち来る
  寒蘭二株               土屋文明
                     
  洋上に台風はすでに生れしといふ蘭の葉脈のこの夜するどき
                     真鍋美恵子
  蘭の鉢を取り込まむとし花よりも葉よりも寒きわれかも知れず
                     大西民子
  一茎に一花の咲(ゑま)ひ念念のかぎり尽して蘭あざむかず
                     小中英之