ゴジラ
1954年に、円谷英二監督の特撮映画の主人公として登場した。ビキニ環礁に太古から眠っていた生物が、水爆実験の放射能で巨大化し、日本を襲うという話。上陸地は久里浜から近い観音崎のたたら浜という設定。映画を記念して1958年たたら浜にゴジラの滑り台ができた。1999年には、横須賀市が「ゴジラ」映画を製作した東宝に依頼して、大きな模型を久里浜・花の国の山頂に設置した。身長9メートル、全長10メートル、重さ5トン、強化プラスチック製、腹からしっぽの部分が滑り台になっている。今の時期、「花の国」は、雛罌粟(ひなげし)の花盛りであり、方々の幼稚園が観光バスを仕立ててやってくる。
駅前の雛罌粟畑赤く揺れ
電線を工夫が伝ふ芥子の空
ラベンダー畑にけむる太平洋
久里浜に花の国ありポピー咲く
園児らに「ポピー」と言はせ写真撮る遠足に来しひなげしの苑
園児らが手をふる空の電線を工夫三人すべりつつ行く
文明に立ち向かはむと牙を剝く高圧電線下のゴジラは
ひなげしの花の盛りに気圧されて咲きのこりたるやぐるまの花
ほそき手に五月のブーケ作りゐるブラウス白き眼鏡の乙女